以前、当サイトの記事でも警視庁が「振り込め詐欺」の新名称を募集していたことを紹介していましたが、この度新名称が決定したみたいです。テレビでも多く取り上げられていたのでご存じの方も多いとは思いますが、その名も「母さん、助けて詐欺」。この新名称の決定については賛否両論あるようです。
新名称は「母さん助けて詐欺」
まずは、なぜ「振り込め詐欺」の名称を変更したのかと言えば、最近の詐欺の手口が現金を口座に振り込む要求をせず、手渡しで行われているため、現状の手口と名称にギャップが出てきた為だとしていました。
警視庁は12日、簡易ブログ「ツイッター」などを通じて一般公募していた「振り込め詐欺」の新名称について、応募があった1万4104件の中から 最優秀作品として「母さん助けて詐欺」を選んだと発表した。ほかに優秀作品として「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」も選出。今後は従来の「振り込め詐欺」と合わせて、防犯イベントなどで活用していく。
情報元:http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130512/crm13051211430002-n1.htm
何か勘違いしていましたが、新名称が「母さん助けて詐欺」に決定したから、もう「振り込め詐欺」は使わないのかと思っていましたが、そうではないようですね。状況に応じて使い分けていくようですね。
この決定に納得している人は少ないようで、ネット上のニュースなどではかなり波紋を呼んでいます。
使いません宣言続出
ネットニュースを見ていると否定的な意見が多く、特定の手口をネーミングにするのは良くないと言ったものや、地域によっては実態にそぐわないなど酷評が目立っています。
「新名称「母さん助けて詐欺」に共感できる?」というネット調査の結果を見てみましょう。
・共感できない:85%
・共感できる:15%
(ヤフーニュース「意識調査」調べ、対象は2万467人 ※2013年5月15日5時00分現在)
情報元:http://news.livedoor.com/article/detail/7675768/
「『母さん助けて』というのは最近逮捕事例が多かった詐欺の手口です。ただ手口が浸透しすぎて引っかからなくなってきているだけに、これから減少する傾向にあるでしょう。古い手口の一部をクローズアップしたネーミングでしかなく、減少する手口をネーミングにするのはどうかと思います
情報元:http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/142356/
警視庁が「振り込め詐欺」の新名称として「母さん助けて詐欺」を発表したが、静岡県内で今年確認された不審電話をみると、母親に窮状を訴えて金をだまし取ろうとしたのは全体の半数以下。県内で最近増えている手口とも合致しておらず、新名称は静岡の実態を反映しているとは言えない。このため、県警の担当者は「今のところ、新名称を使う予定はない」と話している。
情報元:http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20130514/CK2013051402000094.html
このように否定的な意見が多い見られ、地方によっては実態に合わないため、使わない所もあるようです。上記では静岡県の記事を抜粋していますが、同じく千葉県も新名称は使わずに従来通り「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」を使っていくとしていました。
限定的なネーミング過ぎたか?
今回決定された新名称「母さん助けて詐欺」はとても分かりやすいので、覚えやすくはあるのですが、手口が限定的過ぎる気がしました。ターゲットがお父さんだったら?詐欺師が孫を装ってきたら?など疑問を感じずにはいられません。
警視庁の発表では最優秀作品が「母さん助けて詐欺」で、優秀作品が「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」の2つでした。個人的には優秀作品の2作品の方が広い手口で使えるので、良さそうだと思いましたが。
また、「母さん助けて詐欺」と「オレオレ詐欺」って似てませんかね?どちらかで良いような気もしました。