前回は国民センターに寄せられている情報を元に集計されたデータを元に、競馬予想詐欺の年代別件数を追っていきました。今回は視点を少し変えて、職業別件数から競馬予想詐欺を見つめていきたいと思っています。
どんな人が競馬詐欺の餌食となりやすいかを調べるため
もちろんどんな仕事をしているから競馬詐欺に引っかかりやすい、あるいは無職だから競馬詐欺に吊られてしまうというようなことを言うつもり全くありません。
あくまで「傾向」を押さえた上で、どんな人が競馬詐欺のターゲットになりやすいのか、狙われやすいのかというのを結果として報告していけたらと思います。
やはり大半は給与生活者
下の図は国民生活センターに寄せられた競馬詐欺被害を、職業別にまとめたものになります。
(情報元:http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20110113_1.pdf)
大半を占めている給与生活者は、人数が最も多いということからも想像しやすいかと思います。実際所得がなければ競馬もできませんし、まして競馬予想サイトに注ぎ込むことすらできないでしょう。
ただそういった汗水垂らして働いたお金で詐欺被害に遭ってしまったという後悔も、国民生活センターに相談する原因となっているでしょう。わかりやすく言えば、せっかく働いて得たお金を取り返すために国民生活センターに相談するといったことから、相談件数自体が他の層よりも多いということが予想されます。
2番目は無職、家事従事者も意外に多い
2番目に多いの無職の層です。一般的に「馬券生活者」と呼ばれる人達もこの層に分類されると思います。
実際に競馬予想サイトの運営元が1番狙っているところだと思います。無職の人はやはり安定した収入が得られないことから「大きな一発」がある競馬をはじめとしたギャンブルに陥りがちだということは一般的に言われています。
そういった最初から「ギャンブル思考」をもった人ほど、取り込みやすいのは想像に難くないと思います。もちろん絶対に予想サイトは使わないと心に決めている人もいるでしょうが、いざ蓄えの底が見えてきたときというのは、競馬予想サイトの誘惑に乗ってしまいがちという傾向があると思います。
意外だったのは家事従事者の比率が意外に高いことです。ここでは441件(全体の5.8%)と報告されています。
家事従事者とは世間一般でいう主婦のことを差すと思うのですが、この層の人はその他に入るぐらいかなと勝手に思っていたのですが、学生よりも高い比率になっています。
最近では主婦向けのお小遣い稼ぎサイトというのが目立つことからもそういった範囲からの被害報告だと見られています。競馬と主婦はなかなか繋がりにくいのですが、事実として受け止めておく必要がありそうです。
以上のように、今回は職業別に競馬詐欺被害件数を見つめていきました。次回は「契約購入金額」から競馬予想詐欺に迫っていきたいと思います。
[...] 前々回の記事「職業別被害件数」に掲載していますが、そこでは給与所得者が最も競馬詐欺の件数が多くなっています。それを考慮すると、一応の支払い能力に応じた数字となっていると判断できると思います。 [...]
[...] まずはこちらのデータからご覧いただきましょう。国民生活センターが報告書として公開していた競馬詐欺に関する注意喚起から抜粋してきました。 »国民生活センター [...]